症状別

肘部管症候群

みなさんこんにちは!

長野県長野市のみやざわ整骨院の宮澤です。

今回は肘部管症候群について詳しく解説していきたいと思います。

  • もしかして肘部管症候群かも…
  • 病院で肘部管症候群と診断されたけどどうしよう
  • どれくらいで治るんだろう
  • 自分でストレッチやサポーターをした方がいいのかな?

とお悩みの方がいたらぜひ、この記事を参考にしてください!

肘部管症候群とは?

肘の内側には肘部管と呼ばれるトンネルがあります。トンネルの中には尺骨神経と呼ばれる前腕(肘から下)や指を動かすための神経が通っています。

人間の骨は意外とゴツゴツしていて関節を動かすと神経や筋肉が擦れて摩耗してしまうことがあります。それを防ぐために肘部管のようなトンネルが必要になってきます。

肘部管症候群とはそのトンネルが何らかの原因によって狭くなったり刺激されたりすることで尺骨神経を刺激して、痛みや痺れなどの症状を引き起こす病気です。

肘部管症候群を引き起こす原因

肘部管症候群を引き起こす原因をいくつか紹介します。実際には一つの原因というよりも複数の原因によって肘部管症候群を引き起こすと言われています。

①姿勢

デスクワークやスマホ、運転などで肘を曲げている姿勢が長時間になると肘部管周辺の筋肉や靭帯が固くなることで肘部管症候群を引き起こすことがあります。

②使いすぎ

スポーツや肉体労働などで肘を頻繁に動かしたり力を入れることで肘部管症候群を引き起こすことがあります。

③骨の変形

骨折したことによる変形治癒(本来の骨の形とは違う形で骨がくっついてしまうこと)や外反肘(生まれつき肘がくの字に曲がっている)関節リウマチ等の病気により骨が変形してしまうことで変形した骨が肘部管とぶつかり肘部管症候群を引き起こすことがあります。

④加齢

加齢による肘周囲の骨の変形や肘部管の摩耗によって肘部管症候群の原因になることがあります。

⑤神経周囲の異常

尺骨神経を固定するための靭帯が厚くなったり、尺骨神経周囲にガングリオン(腫瘍)が発生することで肘部管症候群を引き起こすことがあります。

肘部管症候群の症状

肘部管症候群の症状は主に尺骨神経支配の領域(上の図を参考)に出現する痛みや痺れです。

症状が重度になってくると筋肉が細くなってしまうため痩せてしまたっり、指が曲がってしまうなどの変形を引き起こすこともあります。

自分でできる!肘部管症候群のテスト方と重症度

肘部管症候群の確定的な診断は病院で画像診断(レントゲンやMRI、超音波など)を用いて行われますが自分でできる方法もあります。

一番簡単なのはティネル兆候です。

これは肘の内側周辺をトントンと叩く(デコピン)と薬指や小指にかけて痛みや痺れが発生します。

医療者であれば叩く位置が分かるですが自分で叩く際はある程度、肘の内側の広範囲を叩くようにしましょう。

あとはクロスフィンガーテストです。

これは人差し指と中指をクロス(上の画像)させることができなければ尺骨神経になにか問題があるとして陽性となります。

どちらにせよ確定的な診断は病院で行いますので上記のテストを自分でやってみて陽性であればすぐに病院を受診しましょう。

肘部管症候群の進行速度

肘部管症候群の進行速度については個人差があるためなんとも言えませんが私の感覚では一度、発症してしまうと専門的な治療をうけないとジワジワと悪化していく印象です。

自然に良くなるケースもありますが悪化せず何年も同じ症状が続くということもありますので治療は早めに開始した方が良いでしょう。

肘部管症候群の治療法

肘部管症候群の治療法は原因によって変わってきますが一般的には患部の安静や薬の処方から始まり、ギブスやサポーターなどの固定やリハビリテーション、それでも症状が改善しない場合や増悪する場合などは手術するケースもあります。

肘部管症候群は何科に行けばいい?

一般的に肘部管症候群が疑われう場合は整形外科を受診するのが良いでしょう。

肘部管症候群は整骨院で治療できる?

整骨院では保険を使って肘部管症候群の治療を行うことはできません。

肘部管症候群は自然に治る?

海外の論文の中には「肘部管症候群の半数は自然に治る」と発表されているものもありますが日本では同様の研究をしているものがないので日本人に当てはまるかは不明です。

実際に放置することで症状が悪化したり、後遺症が残るケースもありますので何にせよ早めに治療する方が良いでしょう。

肘部管症候群はどれくらいで治る?

論文を調べてみましたが肘部管症候群の治療期間の統計を取っているものはありませんでした。

ただし、薬物療法やリハビリテーション、サポーターなどの保存療法を3ヶ月以上、続けても症状に変化がない場合は手術が検討されるケースが多いようです。

軽度な肘部管症候群なら適切な治療を行うことで3ヶ月以内が目安と言えるでしょう。

肘部管症候群のセルフケア方法

本記事で紹介しているセルフケアは、あくまで一般的な情報に基づいたものであり、すべての方に効果があるとは限りません。
痛みが強い場合や症状が悪化している場合は、自己判断で無理に行わず、必ず医療機関を受診してください。
セルフケアはご自身の体調や状態に合わせて、無理のない範囲で行ってください。
実践にあたっては、すべて自己責任でお願いいたします。

セルフマッサージ

肘部管症候群は、肘の内側の肘部管を通る「尺骨神経」が圧迫されて起こる症状です。
ここでは、肘部管周囲の筋肉をセルフマッサージで緩める方法を紹介します。

  1. 前腕の内側をやさしくほぐす
    肘の内側から手首にかけての前腕の内側を、反対の手の平でやさしくさすりながらほぐしていきます。
    筋肉が緊張している箇所を感じたら、少し圧をかけて円を描くようにマッサージしましょう。
  2. 肘のすぐ上、内側の筋肉(力こぶの筋肉の内側)を軽くつまんだり、手のひらで円をかくようにもみほぐします。
     力を入れすぎず、心地よいと感じる程度で行ってください。

セルフマッサージは力を入れすぎて症状を悪化させてしまうケースがあります。

グリグリと力を込めてやるのではなく軽めにさする程度でマッサージしてみましょう。

ストレッチ

肘部管周囲の筋肉をストレッチして緩めることで肘部管へのストレスの軽減を図ります。

※ストレッチは痛みのない範囲で、気持ちよく伸びる程度に留めましょう。

強い痛み・しびれがある場合は中止し、医師に相談してください。

1日1~2回を目安に、継続的に行うと効果が出やすくなります。

前腕屈曲郡(手の平側)のストレッチ

  1. 片腕を前に伸ばし、手のひらを上に向けます。
  2. 反対の手で、伸ばした手の指を下方向(床側)に引きます。
  3. 前腕の内側が気持ちよく伸びるところで15~30秒キープします

サポーター

肘部管症候群の中でも特に肘周囲の筋肉を酷使することが原因となっている方は肘サポーターをつけることで症状が緩和するケースがあります。

肘サポーターの中でも特におすすめのものを紹介します。

こちらのサポーターは理学療法士が監修した肘用のサポーターです。テニス肘やゴルフ肘にも対応しています。

良い点としては着脱のしやすさがあるのと幅があるので肘全体をまんべんなくサポートしてくれます。

サポートの強弱も自分で変えられるのであまり締め付けが強いのが苦手という人にもおすすめです。

こちらはバンテリンの肘サポーターです。

先ほどのサポーターと違ってスポッとはめるタイプなので装着はこちらの方が簡単です。

ただし、締め付けの強弱はコントロールできないのがデメリットと言えるでしょう。

どちらもサポーターとしては問題ありませんが、肘部管症候群の場合は過度の締め付けで症状が悪化するケースもあります。

実際につけて症状が悪化する場合はすぐに外しましょう。

湿布

肘部管症候群の湿布の貼り方

肘部管症候群は痛みの出ている場所と実際に原因になっている場所が違うケースがほとんどです。

つまり肘部管症候群によって指や前腕(肘より下)に痛みや痺れを感じていてもそこに湿布を貼っても原因となっている場所と違うのであまり湿布の効果を期待できません。

上の画像は肘部管症候群を内側から見た図です。

この図を参考に指でトントンと肘の内側部分を叩いて探ってみてください。

すると腕や指先に痛みや痺れが発生する場所が見つかると思います。

もし、見つかったらその部分を覆うように湿布を貼ると良いでしょう。

肘部管症候群にはロキソニンテープがおすすめ!

肘部管症候群の患者様に「湿布はどんなものがおすすめですか?」と聞かれることがよくありますが当院ではロキソニンテープをおすすめしています。

おすすめの理由としては

  • 1日1回で24時間効果が続くこと
  • 鎮痛消炎効果が高いこと
  • 今まで施術させて頂いた方の声を聞くと最も効果が期待できる

からです。

特に下で紹介しているロキソニンテープは鎮痛消炎作用のあるロキソプロフェンナトリウム水和物分量が8.1gと他のロキソニンテープよりも多く入っているので強い痛みの方にはおすすめです。

サプリメント

肘部管症候群は尺骨神経に問題が起きておこる病気です。

薬ではないので100%効果があるとは言えませんがビタミンB郡は神経の健康をサポートするのに必要な栄養素です。

サプリメントでビタミンB軍を摂取することで症状の改善が期待できるかもしれません。

肘部管症候群におすすめのサプリメント

神経の修復・保護に重要な役割を果たすビタミンB12(メチルコバラミン)を効率的に補給できるサプリメントです。

肘部管症候群では、肘を通る尺骨神経が圧迫されることにより、しびれや筋力低下が生じますが、ビタミンB12はこのような神経の回復をサポートするとされており、整形外科や神経内科でも推奨されることがある栄養素です。

本製品は信頼のブランド「ネイチャーメイド」による製品で、毎日1粒でB12をしっかり摂取可能。安価かつ国内大手の大塚製薬が販売しているため、品質面でも安心です。

まとめ

肘部管症候群は診断が非常に難しいため、疑わしい場合はまずは病院で検査することをおすすめします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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