症状別

外反母趾

みなさんこんにちは。

長野県長野市のみやざわ整骨院の院長、宮澤です。

今回は外反母趾の治し方やセルフケアの方法について解説していきます。

外反母趾でお悩みの方はぜひ、この記事を参考にして下さい。

外反母趾とは?

外反母趾は、足の親指(母趾)が小指側に変形し、「くの字」に曲がる状態です。この症状により、母趾のつけ根の内側が突き出し、靴との摩擦による痛みや炎症が起こります。

進行すると、普通の靴を履いても違和感や痛みを感じ、最終的には歩行にも支障をきたすことがあります。

特にハイヒールなどの先が細い靴を履く女性に多く見られ、性別比では女性に9倍以上発症が多いとされています。

遺伝的要因や足の靭帯・筋肉のアンバランスも原因として挙げられます。

また、関節リウマチの合併症としても現れることがあります。外反母趾の治療法は多岐にわたり、2008年には信頼度の高い診療ガイドラインが作成され、多くの患者がこの症状に悩まされている現代の日本においては、身近な疾患として認識されています。

 

外反母趾の原因

外反母趾の主な原因は、足に合わない靴を履くことにあります。

特に、つま先が狭く、ヒールが高い靴は親指のつけ根に過度の圧力をかけ、外反母趾を促進します。

幼少期や10代での外反母趾は、親指が中指よりも長い「エジプト型」の足形や扁平足のような先天的な足の形状に起因することが多いと言われています。

一方で、中年期に多い外反母趾は、不適切な履物に加え、肥満や筋力の低下によっても引き起こされます。

また、関節リウマチや糖尿病などの病気も外反母趾を引き起こす原因となり得ます。

女性は関節が柔らかい傾向にあるため外反母趾になりやすいですが、男性にも発症のリスクは存在します。

 

外反母趾の症状

外反母趾の特徴的な症状は、足の親指(母趾)が人差し指(第2趾)方向へ「くの字」に曲がることです。この変形により、親指のつけ根の内側が突き出し、靴との接触によって圧迫されることで炎症が生じ、痛みを引き起こします。

この痛みは、親指の関節や足の裏に沿った部分にも現れ、進行すると靴を履いていない状態でも感じるようになります。

加えて、足の他の指にも影響を及ぼし、たこや魚の目が形成されることがあります。

 

外反母趾の症状が進行すると

外反母趾は加齢と共に徐々に進行し、痛みと変形が強くなる傾向があります。

特に、足の親指と人差し指が交差するような状態になると、年間に約5度の変形が進行し、歩行が不安定になるリスクが高まります。

このような進行した外反母趾は、親指だけでなく人差し指にも手術が必要となることがあり、早期の受診と治療が重要です。

一度曲がり始めると指の変形は進行し痛みも増すため、整形外科の専門医による適切な診断と治療が推奨されます。

初期段階では手術以外の治療も選択肢となり、定期的なチェックを受けることが大切です。

 

外反母趾で痛くなる場所

外反母趾で痛みを感じる主な場所は以下の通りです

  1. 親指のつけ根:外反母趾の最も典型的な痛みの場所で、親指のつけ根が内側に突き出している部分です。この部分は靴との摩擦により圧迫されやすく、炎症や痛みを引き起こすことが多いです。
  2. 親指の関節:親指の曲がっている関節部分も痛みを感じることがあります。これは、関節が不自然な角度で曲がっているために起こります。
  3. 足の裏:変形により足の圧力分布が変わるため、足の裏、特に前足部にも痛みが出ることがあります。
  4. 第2趾(人差し指):外反母趾が進行すると、親指が第2趾に圧力をかけ、第2趾にも痛みや変形が生じることがあります。

 

外反母趾は何科に行けばいいの?

外反母趾で病院に行く場合は一般的には整形外科に行くことが推奨されます。

もし、リウマチなどの既往がある場合はリウマチが原因で外反母趾になっている可能性があるのでまずはリウマチ科の医師に相談してみると良いでしょう。

 

外反母趾の治療法

外反母趾の治療法は、主に「保存療法」と「手術療法」の二つに分けられます。

保存療法

一般的に外反母趾の治療法は保存療法から開始されます。保存療法とは手術などせずに治療していく方法です。

靴の指導

拇趾のつけ根がフィットし、指先がゆったりした形状の靴を選ぶ。
ヒールは低く、柔らかい素材の靴が推奨される。
アーチを支えるインソールを使用することも効果的。

運動療法

Hohmann体操:ゴム紐を使用して母趾の筋力を強化する。
母趾外転筋運動:グー・パーの運動で指を開閉し、筋力を養う。

装具療法

痛みを軽減するためのパッド、矯正用装具、インソールを使用。これらは痛みを和らげるが、使用を中止すると痛みが戻る可能性がある。

薬物療法

消炎鎮痛剤入りの湿布、軟膏、クリームなどを使用して痛みを軽減。

 

手術療法

保存療法で改善が見られない場合には手術療法が検討されます。

主に骨切り術(オステオトミー)で、中足骨の一部を切除して変形を矯正することが多いですが手術の種類や方法は患者の状態に応じて異なります。

外反母趾は必ずしも変形の度合いと痛みが比例しないため、痛みを感じた際には早めの治療が推奨されます。

重症化すると親指の関節が半分脱臼する可能性があり、痛みがなくても治療が必要な場合があります。

 

外反母趾は手術が必要?

外反母趾の治療法の中には手術もありますが必ず手術が必要ということでもありません。

外反母趾で手術が検討されるケースは以下の通りです。

  1. 保存療法による改善が見られない場合
    • 靴の指導、運動療法、装具療法、薬物療法などの非手術的治療で十分な効果が得られない場合。
  2. 痛みや変形が重度で日常生活に影響を及ぼす場合
    • 痛みが慢性的で、日常の活動や歩行に支障をきたす場合。
  3. 進行性の変形がある場合
    • 足の構造や機能に重大な変化が生じ、他の治療法では対処できない場合。

手術はリスクや回復期間を伴います。

したがって、治療法の選択は患者の症状の重さ、生活スタイル、健康状態、そして患者の希望を考慮した上で、医師と患者が共に決定します。

軽度から中等度の外反母趾であれば、保存療法だけで十分な効果を得ることが多いです。

重要なのは、治療の選択肢を慎重に検討し、個々の状況に最適な方法を選ぶことです。

 

外反母趾のセルフチェック方法

外反母趾のセルフチェックは、足の親指の位置や形状に着目して行います。以下は一般的なチェック方法です:

  1. 親指の位置の確認
    • 足を床に平らに置き、親指の向きを見ます。
    • 外反母趾では、親指が他の指の方向へ「くの字」に曲がっていることが多いです。
  2. 親指のつけ根の突出具合の確認
    • 親指のつけ根部分、特に内側の突出を確認します。
    • 外反母趾では、この部分が著しく突出していることがあります。
  3. 痛みや不快感の有無の確認
    • 歩行時や靴を履いた時に、親指のつけ根が痛むかどうかを確認します。
    • 靴を履いていない時にも痛みがある場合は、特に注意が必要です。
  4. 他の指への影響の確認
    • 親指が他の指に圧力をかけていないか、または他の指が変形していないかを確認します。
  5. 靴の内側の摩耗具合の確認
    • 靴の内側、特に親指のあたる部分の摩耗状態を確認します。
    • 外反母趾では、親指の部分が特に摩耗していることがあります。

これらの自己チェックによって外反母趾の可能性が疑われる場合は、専門医による診断を受けることをお勧めします。

セルフチェックはあくまで予備的なものであり、正確な診断と適切な治療計画のためには医療専門家の診察が不可欠です。

 

外反母趾のセルフケア方法

この項目では外反母趾のセルフケアの方法について解説していきます。

テーピング

外反母趾に対してテーピングは有効な場合があります。テーピングは、以下のような効果をもたらすことが期待できます

  1. 親指の位置の安定化
    • テーピングによって親指を適切な位置に保持し、さらなる変形の進行を防ぐことができます。
  2. 痛みの軽減
    • 正しい位置に親指を固定することで、痛みを引き起こす圧迫や摩擦を軽減できます。
  3. 歩行時のサポート
    • テーピングは歩行時の足の動きをサポートし、不快感を軽減する効果があります。
  4. 姿勢の改善
    • 足の正しい位置を維持することで、全体的な姿勢の改善にもつながります。

テーピングの巻き方についてはこちらの動画が参考になります。

動画で紹介されていたテープはアマゾンだと10個セットだったため個別で買える商品リンクを紹介します。

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サポーター

外反母趾のサポーターは、外反母趾の症状を和らげるために設計された足の装具です。以下は外反母趾サポーターの主な効果です。

  1. 親指の位置の調整
    • サポーターは親指を自然な位置に保持し、変形の進行を防ぐのに役立ちます。
  2. 痛みの軽減
    • 圧迫や摩擦を減らすことで、足の痛みを和らげる効果が期待できます。
  3. 歩行サポート
    • 歩行時の親指の動きをサポートし、歩きやすさを向上させることができます。
  4. 日常生活での使用に適した設計
    • 多くのサポーターは日常生活での使用に適しており、靴の中でも快適に使用できるデザインが多いのも特徴です。

 

外反母趾の人におすすめのサポーター(初めてサポーターを装着する方)

初めて外反母趾のサポータ ーを装着するという方におすすめしているのがこちらのサポーターです。

このサポーターを作成しているソルボという会社はソルボセインという人工筋肉を開発したことで医療分野で高い評価を受けている会社です。

特に外反母趾やインソールといった足のトラブルに注力しており、外反母趾のサポーターについては発売から30年以上、延べ430万人の方に使用されている実績も折り紙つきの会社です。

こちらのサポーターのおすすめポイントを紹介します。

  1. 快適な装着感
    このサポーターは、フィット感に優れたサテンニット生地を採用し、足にぴったりとフィットするので長時間の使用でも快適に過ごせます。
    また薄型なので靴を履いていても違和感なく使用できる点もメリットの一つです。
  2. 履くだけで簡単に装着できる
    履くだけで簡単に装着できるので朝の忙しい時間にも装着に手間取ることがありません。
  3. 症状緩和のための設計
    足指間、母趾付け根、足底に人口筋肉のソルボセインが付いており、外反母趾の痛みを和らげ、歩行をサポートします。
  4. 専門家による商品化
    外反母趾研究家と共に開発されたこのサポーターは、45年以上の治療実績を持つ専門家の知見を活かしています。
  5. サイズの選択肢
    S、M、Lの3サイズがあるので自分の足によりフィットしたサポーターを選ぶことができます。

 

外反母趾の人におすすめのサポーター(屋内をメインで使いたい方)

次に紹介するのがこちらのサポーターです。

こちらも先程と同じソルボという会社が作っている外反母趾用のサポーターです。

このサポーターのおすすめのポイントを紹介します。

  1. 快適な装着感
    ソルボ外反母趾サポーターは、伸縮性に優れたメッシュ生地を採用し、足にぴったりとフィット。長時間の使用でも快適に過ごすことができます。
  2. 調整可能なサポート力
    面ファスナーにより、あなたの足に合わせてサポート力を簡単に調整できます。締めつけ感が苦手な人や今、使っているサポーターよりもサポート力を強くしたいという
  3. 症状緩和のための設計
    足指間、母趾付け根、足底に特別に設計されたパッドが付いており、外反母趾の痛みを和らげ、歩行をサポートします。
  4. 専門家による商品化
    外反母趾研究家と共に開発されたこのサポーターは、45年以上の治療実績を持つ専門家の知見を活かしています。
  5. サイズの選択肢
    S、M、Lの3サイズ展開で、あなたの足に最適なサイズを選べます。

先程、紹介した「ソルボ外反母趾・内反小趾サポーター薄型」に比べると固定力が強くなっているのでより重度な外反母趾の方におすすめできるサポーターとなっています。

ただし、このサポーターだと少し大きさがあるので靴を履いて外出するとなると大きめの靴を履く必要があります。

屋内で過ごす方にはおすすめできるサポーターですが屋外をメインで使いたい方には次に紹介するサポーターが特におすすめです。

 

外反母趾の人におすすめのサポーター(屋外をメインで使いたい人)

屋外をメインで使いたい人におすすめなのがこちらのサポーターです。

こちらもソルボという会社が作っています。

このサポーターのおすすめポイントを紹介します。

このサポーターはメッシュ生地のため通気性がよく靴の中でも蒸れにくいのが特徴です。

また色もベージュなのでストッキングを履いていればサポーターをしていることが目立ちにくいという特徴もあります。

薄型ですので靴を履いても邪魔になりづらく屋外に出る際にサポーターを着けたいという人にはおすすめのサポーター言えるでしょう。

 

湿布

外反母趾に対して湿布を使用することは一般的な治療法の一つです。

湿布は痛みや炎症を和らげる効果があり、外反母趾による不快感を軽減することができます。

外反母趾の湿布の貼り方

痛みが出ている場所を中心にして湿布を貼ります。

市販されている通常サイズの湿布をそのまま貼ってしまうと大きすぎてしまう可能性がるため半分に切って問題ないようなら半分に切って使用します。

足の凹凸や骨の部分で湿布が浮いてしまうという人は

この画像のように四辺の真ん中に切り込みを入れることでより、密着度を高くすることができるのでおすすめです。

外反母趾の人におすすめの湿布

外反母趾の患者様に「湿布はどんなものがおすすめですか?」と聞かれることがよくありますが当院ではロキソニンテープをおすすめしています。

おすすめの理由としては

  • 1日1回で24時間効果が続くこと
  • 鎮痛消炎効果が高いこと
  • 今まで施術させて頂いた方の声を聞くと最も効果が期待できる

からです。

特に下で紹介しているロキソニンテープは鎮痛消炎作用のあるロキソプロフェンナトリウム水和物分量が8.1gと他のロキソニンテープよりも多く入っているので強い痛みの方にはおすすめです。

 

外反母趾の人の靴選びのポイント

外反母趾の方は靴を変えることで外反母趾の痛みや不快感を軽減し、日常生活をより快適に過ごすことができる可能性があります。

以下に外反母趾の人におすすめの靴のポイントを書きます。

  1. つま先がゆったりしている:
    つま先にゆとりがあり、母趾を圧迫しない靴が適しています。これは、親指の付け根に負担をかけないようにするためです​​。
  2. アーチサポートがある:
    アーチがサポートされているインソールを備えた靴は、母趾への圧迫を緩和するのに役立ちます​​。
  3. 低めのヒール
    ヒールの高さは4cm以下が望ましいです。これにより、足への負担を軽減できます​​。
  4. 適切なサイズ
    靴のサイズが小さすぎず、大きすぎないことが重要です。適切なサイズの靴は、足が前に滑って指が圧迫されるのを防ぎます​​。
  5. 柔らかく足に馴染む素材:
    足に優しく馴染む素材を使用した靴は、快適な履き心地を提供し、外反母趾の人にとっては特に適しています​​。
  6. 3Eサイズ以上のゆったりとした靴
    靴のサイズにおける「3E」は、靴の幅を表す表記の一つです。
    一般的に、靴のサイズは長さと幅の両方で測定されます。長さは通常のサイズ(例えば、24cm、25cmなど)で表示され、幅はアルファベットの「E」を使って表されます。
    靴の幅が広いと、足の幅広い人や特定の足の問題を持つ人(例えば、外反母趾)にとって快適なフィット感を提供することができます。足の幅が広い人が標準幅の靴を履くと、締め付け感があったり、足に不快感や痛みを感じることがあるため、適切な幅の靴を選ぶことが重要です。

 

外反母趾の人におすすめの靴

[レメディ] 外反母趾 幅広 4E ストレッチ素材 クッション性 レディース スニーカー 一般医療機器 レメディ RD0452

ReMEDI(レメディ)の外反母趾対応シューズは、足の健康と快適さを重視した靴です。

おしゃれなデザインで、外反母趾に悩む方々におすすめのシューズです。。

このシューズは、伸縮性のあるアッパー素材と足当たりの良いライニング素材を組み合わせており、痛みのある外反母趾を優しく包み込みます。

その結果、足への負担を軽減し、長時間の使用でも快適さを保ちます。

主な特徴は以下の通りです:

  1. 一般医療機器としての認定:
    このシューズは、一般医療機器としての基準を満たしており、外反母趾に対する効果的なサポートを提供します。
  2. UNITFOAM構造:
    中央部は柔らかく、外側は硬い衝撃吸収材を一体成型したミッドソールを採用。これにより、クッション性を保ちつつ、歩行時の足ブレを軽減し、弾むような履き心地を実現します。
  3. 幅広4E設計:
    足の形状に合わせた幅広4E設計により、足への圧迫感を軽減し、快適な履き心地を提供します。
  4. JAPAN MADEの品質:
    ReMEDIは日本製の医療機器フットウェアブランドであり、高品質と信頼性を保証します。

このシューズは、外反母趾による足の痛みや不快感を和らげるために特別に設計されており、日常生活や軽い運動にも適しています。

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